ATTコラムの品質調査結果
腐食について
杭本体部の腐食しろは、原則として考慮しないものとします。その理由は以下の通りです。
羽根付き鋼管は、全長にわたりコラムに覆われており、鋼管のまわりにコンクリートと同様なアルカリ雰囲気を形成します。また、コラム径は杭本体径の2.6〜5.2倍程度(被り厚180〜360mm程度)と大きいです。さらに、コラムは土中にあることからコラムの中性化速度は極めて遅いことが実験により確認されています。これらのことから、鋼管の腐食は進行しないものと考えています。
ソイルセメントコラムの耐久性実験 1) によると、材齢 11年目のソイルセメントコラム表面からの中性化深さは0〜5mm程度でありました。また、静水中に養生された材齢
8年のコア供試体の中性化深さは全く見られず、伏流水環境下に養生された材齢8年目のコア供試体の中性化深さは3.1〜5.2mmの範囲 2)
でありました。コンクリートの中性化深さは時間の経過とともに増加し、時間の平方根に比例することが実証 3) されています。ソイルセメントの中性化速度を同様に考えると被り厚
200mm が中性化するには、 18000年の長い月日が必要になります。
コンクリートの中性化深さの推定式 4)
dp :中性化深さ (mm)
t :経過時間(年)
ただし、設計の諸条件によっては下記の方法も考えられます。
液状化地盤などの特殊地盤で地震時に地盤が大きく変位する等の現象が考えられ、杭が大きく強制変形する場合は、コラムにひび割れが生じる可能性があります。地震後もそのひび割れが閉じない場合は、ひび割れから水が進入し中性化が促進されることが考えられます。このような場合は、腐食しろを考慮するか、防錆処理を施すことにより対応することになります。
<参考文献>
(1) 榎並ほか:深層混合処置工法により築造されたソイルセメントコラムの長期物性に関する研究、第35回地盤工学研究発表会(岐阜)、
2000年6月、 P.1261〜1262
(2) 榎並ほか:伏流水環境下におけるソイルセメントの長期耐久性、第36回地盤工学研究発表会(徳島)、
2001年6月、 P.763〜764
(3) 日本建築学会:鉄筋コンクリート構造計算基準、 P.267〜268 1990 年版
(4) 財団法人日本建築センター:コンクリートの塩化物総量規制とアルカリ骨材反応対策 1986年版
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