共通事項
 溶接材料は、BRリング・FDリングの基準強度(325N/mm²)を満足するものを使用してください。
溶接材料は、BRリング・FDリングの基準強度(325N/mm²)を満足するものを使用してください。SA440:建築構造用高性能590N/mm²(SA440)設計・溶接施工指針 2004年版(日本鉄鋼連盟)
TMCP鋼:グレード別の適用範囲と別記事項(日本鉄骨評価センター)
その他:鉄骨工事技術指針・工場製作編(日本建築学会)
共通事項
 
                     
                     
                     
                    フリードーナツゼロプラグ溶接のポイント
プラグ溶接は、多パスとせず、アークスタートから余盛を形成するまで連続して行ってください。プラグ溶接は、トーチ角度を20°~30°に保ちながら、円を描くようにプラグ溶接孔底部からFDリング厚さ方向に徐々に進んでいきます。層ごとのポイントは以下の通りです。
 
                             
                                 初層は、特に注意を払い、十分な溶け込みを確保します。
初層は、特に注意を払い、十分な溶け込みを確保します。
 
                             
                             
                                初層の溶接から休止せず、連続して行います。
 
                             
                             
                                クレーター処理の要領で適切な余盛を確保します。
仕上り例(断面マクロ)

A・Bタイプ

Cタイプ
仕上り例(断面マクロ)
φ100~φ400片側補強
フリードーナツエイトの施工手順 BR100K~BR400K
1梁ウェブの孔あけ
フリードーナツエイトの取付位置を確認し、梁ウェブにけがきし下孔をあける。
 下孔径は表の寸法とし、管理許容差 は±2mmとする。
下孔径は表の寸法とし、管理許容差 は±2mmとする。 下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、BRリングとの接触面およびBRリング外周の隅肉溶接部の浮きさび、ペイント等を除去する。
下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、BRリングとの接触面およびBRリング外周の隅肉溶接部の浮きさび、ペイント等を除去する。| 製品記号 | 下孔径(mm) | 
|---|---|
| BR100K | (50~)100※ | 
| BR125K | (75~)125※ | 
| BR150K | (100~)150※ | 
| BR175K | (100~)175※ | 
| BR200K | (150~)200※ | 
| BR225K | (150~)225※ | 
| 管理許容差 | ±2mm | 
| 製品記号 | 下孔径(mm) | 
|---|---|
| BR250K | (200~)250※ | 
| BR275K | (200~)275※ | 
| BR300K | (250~)300※ | 
| BR350K | (300~)350※ | 
| BR400K | (350~)400※ | 
| 管理許容差 | ±2mm | 
※下孔径は( )に記載の範囲で小さくすることが出来る。
2位置決め
梁けがき線とリング外周角部を合わせる。
 BRリングをシャコ万等を用いて梁ウェブに密着させる。BRリングの外周面と梁ウェブとの隙間(肌すき⊿e)は1mm以下とする。またBRリングと貫通孔中心のずれ(⊿e0)の許容差は2mm以内とする。
BRリングをシャコ万等を用いて梁ウェブに密着させる。BRリングの外周面と梁ウェブとの隙間(肌すき⊿e)は1mm以下とする。またBRリングと貫通孔中心のずれ(⊿e0)の許容差は2mm以内とする。 
                        3組立て溶接
BRリング外周に組立て溶接を行う。
 組立て溶接は等間隔に3~4ヶ所、1ヶ所の長さは40mm以上、1パスとし、ショートビードにならないように注意する。
組立て溶接は等間隔に3~4ヶ所、1ヶ所の長さは40mm以上、1パスとし、ショートビードにならないように注意する。 
                        4 本溶接
本溶接
BRリングの外周を全周隅肉溶接する。各BRリング部材それぞれに定められた必要隅肉溶接サイズ(S)以上の溶接を行う。隅肉溶接サイズは、表に記載の通りとし、必要隅肉溶接サイズ(S)の許容差(⊿s)および余盛の高さ許容差(⊿a)は、≦⊿s、0≦⊿aとする。
 
                            | 製品記号 | 隅内溶接 サイズ(mm) | 
|---|---|
| BR100K | 4以上 | 
| BR125K | |
| BR150K | |
| BR175K | 5以上 | 
| BR200K | |
| BR225K | |
| BR250K | |
| BR275K | |
| BR300K | |
| BR350K | |
| BR400K | 
5検査
スラグ・スパッタを除去し、清掃する。溶接部の検査は、目視による外観検査とする。
 
                        φ420~φ580片側補強
フリードーナツゼロの施工手順 FD420Ns~FD580Ns
1梁ウェブの孔あけ
フリードーナツゼロの取付位置を確認し、梁ウェブにけがきし下孔をあける。
 下孔径は表の寸法とし、管理許容差は±2mmとする。
下孔径は表の寸法とし、管理許容差は±2mmとする。 下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、FDリングとの接触面の浮きさび、ペイント等を除去する。
下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、FDリングとの接触面の浮きさび、ペイント等を除去する。※Φ420~Φ580両側補強 フリードーナツゼロ の施工手順と同様です。
Φ420~Φ580両側補強はこちら>
 
                            | 製品記号 | 下孔径(mm) | 
|---|---|
| FD420N FD420Ns | (400~)430※ | 
| FD500N FD500Ns | (450~)510※ | 
| FD580N FD580Ns | (550~)590※ | 
| 管理許容差 | ±2mm | 
※下孔径は( )に記載の範囲で小さくすることが出来る。
2位置決め(表面)
 FDリングのプラグ溶接孔をけがき線にあわせる。FDリングをシャコ万等を用いて梁ウェブに密着させる。FDリングと梁ウェブの隙間(肌すき⊿e)の許容差は1mm以内とする。
FDリングのプラグ溶接孔をけがき線にあわせる。FDリングをシャコ万等を用いて梁ウェブに密着させる。FDリングと梁ウェブの隙間(肌すき⊿e)の許容差は1mm以内とする。 プラグ溶接孔内に組立て溶接をしない。
プラグ溶接孔内に組立て溶接をしない。※FDリングを1枚で、且つ連続孔を同一面に溶接すると梁が歪む場合があります。
※Φ420~Φ580両側補強 フリードーナツゼロ の施工手順と同様です。
Φ420~Φ580両側補強はこちら>
 
                        3 プラグ溶接
プラグ溶接
FDリングの溶接孔(全箇所)をプラグ溶接する。プラグ溶接は底目地の表面より規定する余盛を確保するよう行う。
※余盛高さ(⊿h)は、0mm<⊿h≦4mmとしてください。
※Φ420~Φ580両側補強 フリードーナツゼロ の施工手順と同様です。
Φ420~Φ580両側補強はこちら>
 
                        4検査・完成
スラッグ・スパッタを除去し、清掃する。溶接部の検査は、目視による外観検査とする。
 
                        φ100~φ390両側補強
フリードーナツゼロの施工手順 FD100N~FD390N
1梁ウェブの孔あけ
フリードーナツゼロの取付位置を確認し、梁ウェブにけがきし下孔をあける。
 下孔径は表の寸法とし、管理許容差は±2mmとする。
下孔径は表の寸法とし、管理許容差は±2mmとする。 下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、FDリングとの接触面の浮きさび、ペイント等を除去する。
下孔まわりのバリをグラインダー等で取り除き、FDリングとの接触面の浮きさび、ペイント等を除去する。 
                            | 製品記号 | 下孔径(mm) | 
|---|---|
| FD100N | 117 | 
| FD125N | 142 | 
| FD150N | 168 | 
| FD175N | 193 | 
| FD200N | 219 | 
| FD250N | 270 | 
| FD300N | 321 | 
| FD340N | 358 | 
| FD390N | 409 | 
| 管理許容差 | ±2mm | 
2フリードーナツの準備
FDスリーブにセットされているFDリングを1枚外し、もう片方のFDリングの位置を調整する。FDリングの位置は、梁ウェブの厚みを考慮しFDスリーブの両側の出がほぼ均等になるように調整する。
 
                        3位置決め(表面)
用意したフリードーナツゼロをウェブ孔に挿入し、FDリングの溶接孔をけがき線に合わせる。
 FDリングを梁ウェブに密着させる。FDリングと梁ウェブの隙間(肌すき⊿e)は1mm以下とする。
FDリングを梁ウェブに密着させる。FDリングと梁ウェブの隙間(肌すき⊿e)は1mm以下とする。 プラグ溶接孔内に組立て溶接をしない。
プラグ溶接孔内に組立て溶接をしない。 
                        4 プラグ溶接
プラグ溶接
FDリングの溶接孔(全箇所)をプラグ溶接する。プラグ溶接はFDリングの表面より規定する余盛を確保するよう行う。
 
                        5梁の反転
梁を反転する。
 
                        6位置決め(裏面)
2で取り外したFDリングをFDスリーブにねじ込み、梁ウェブと接触するまで締め付ける。溶接孔を利用して追い締めする。
 
                        7プラグ溶接
FDリングの溶接孔(全箇所)をプラグ溶接する。プラグ溶接はFDリングの表面より規定する余盛を確保するよう行う。
 
                        8検査・完成
スラグ・スパッタを除去し、清掃する。溶接部の検査は、目視による外観検査とする。
 
                        Φ420~Φ580両側補強
フリードーナツゼロの施工手順 FD420N~FD580N
1梁ウェブの孔あけ
2位置決め(表面)
4梁の反転
梁を反転する。
 
                        5位置決め(裏面)
もう片方のFDリングをシャコ万等を用いて梁ウェブに密着させる。
※溶接孔が、梁長さ方向に直交するようにセットする。
 
                        6プラグ溶接
FDリングの溶接孔(全箇所)をプラグ溶接する。プラグ溶接は底目地表面より規定する余盛を確保するよう行う。
 
                        7検査・完成
スラッグ・スパッタを除去し、清掃する。溶接部の検査は、目視による外観検査とする。
