断熱材選びのポイント

1.断熱材の仕組みとは?

熱の伝わりを抑える守護神!
最強ディフェンダー「断熱材」。

前章では物質によって、熱の伝えやすさが異なることがわかりました。
断熱性能をあらわす時に用いるのが熱伝導率[W/(m・K)]。これは熱の伝わりやすさを表わす単位で、値が小さいほど断熱性能が高いことを示しています。

自然界にも断熱性能が高いものはいくつもありますが、建築用途では一般的に熱伝導率が0.1W/(m・K)より小さいものを断熱材として使用します。

断熱材は気体の断熱性能を利用しています。繊維系の断熱材は細かな繊維のすき間に空気を保持することで、断熱性を確保しています。ただし密度の低い製品では、保持した空気が「対流現象」によって移動し、断熱性能の低下をもたらす可能性があります。そのため、より微細な繊維でできた高密度品の方が信頼性があります。

プラスチック系の断熱材も、気泡の中に閉じ込めた空気の断熱性能を利用しています。高性能品のなかには、空気よりも断熱性能の高いガスを閉じ込め、高い断熱性能を実現しているものもあります。

解説

流による熱伝達

繊維系断熱材の中で低密度(繊維の数が少なくすき間が大きい)品については、熱を持った空気が断熱材内部で自由に移動してしまい、期待された効果が発揮されません。細かい繊維が詰まった高密度品の方が信頼性が高く、欧米では一般的に密度16kg以上のグラスウールが使用されています。

ラスチック系断熱材の仕組み

プラスチック系断熱材の内部でも熱は「伝導」・「対流」・「輻射」の3つの組み合わせで伝わります。プラスチック部分では「伝導」によって熱が伝わります。気泡の内部では「対流」によって熱が伝わり、気泡の径が大きくなると、「対流」は活発になります。一方「輻射」は気泡膜から気泡膜へ直接熱が伝わります。気泡膜の数が増えれば増えるほど、輻射による熱伝達は弱まります。以上からプラスチック系断熱材の場合、より多くの細かな気泡で構成されたものが高性能となります。

高性能品は、たくさんの小さな気泡でできている。