圧密沈下
圧密沈下とは
圧密沈下とは、軟弱な粘性土に長期的に鉛直荷重が加わり続けることで、間隙水が排出されて、地盤が沈下する現象です。ATTコラムの杭先端を明確な支持層に到達させずに、摩擦杭として使用する場合、杭先端以深の地盤の圧密沈下の検討をする必要があります。
圧密試験
圧密沈下の検討にはPc(圧密降伏応力)の値が必要となります。Pcを得るためには、ボーリング時に圧密試験※の実施が必要です。軟弱地盤な粘性土層が杭先端以深に存在することが予想されるエリアでは、圧密試験の実施をお願いいたします。
- ※土の段階載荷による圧密試験(JISA1217)と、土の定ひずみ速度載荷による圧密試験(JISA1227)がある。試験結果が得られるまでの結果は、土の定ひずみ速度載荷による圧密試験の方が短くなる。
圧密沈下に対する検討フロー

建設前有効地中応力σ'1zの計算例
(日本建築学会「建築基礎構造設計指針(2001)」による)

集中荷重による地中応力の増加分
ΔσZの計算例(Bussinesqの式)
(日本建築学会「建築基礎構造設計指針(2001)」による)

計算例
- ・用途:集合住宅
- ・構造:RC造3F

杭状図

土質柱状図とATTコラム姿図

土質試験結果

圧密沈下の検討結果

- ※領域Ⅰ、領域Ⅱにおいて、PC>σ2zとなり、圧密沈下の恐れが小さいことが分かった。
- 注意:圧密沈下の検討は、認定書・評定書の中で規定されていませんので、設計者の判断に委ねられております。