基礎設計を見直すヒント 杭工法の実績から考える

2024年の能登半島地震を契機として、基礎構造の信頼性確保へ関心がさらに高まり、単なるコスト低減だけでなく、安全性・施工性・維持管理性を含めた総合的な基礎設計がより重要視されています。本稿では、東北6県における採用実績の傾向をご紹介し、基礎設計を見直す際の参考としてご活用いただければ幸いです。

「東北地区」EAZET・ATTコラムの実績傾向

当該地区において、EAZETとATTコラムの実績傾向を解説いたします。両工法とも建築・土木各分野で幅広く採用いただいております。

EAZETについて

東北6県の採用バブル地図(EAZET)

東北6県における採用分布を見ると、福島・宮城を中心に広域で実績があり、電力・インフラ関連施設を含む多様な用途で杭基礎が採用されていることが背景にあると思われます。

分野別割合グラフ(EAZET)

一般建築よりも非建築・土木の比率が大きい傾向になっています。中でも、上下水道・道路・電力など特に高い信頼性が求められるインフラ分野に採用が進んできています。
分野ごとの要求性能に応じて、支持力・施工性・経済性を総合的に評価した基礎選定が求められていることが分かります。

ATTコラムについて

東北6県の採用バブル地図(ATTコラム)

東北6県における採用分布を見ると、特定地域に集中することなく実績を重ねている状況です。高支持力杭が求められる用途を中心に、本工法の特性を踏まえた選定がされていると想定しています。

分野別割合グラフ(ATTコラム)

EAZETとは対照的に、一般建築の比率が非建築・土木分野よりも高い傾向にあります。これは、高重量の建築物を支える基礎として、高支持力を持つATTコラムが採用されやすいことが理由としてうかがえます。一方で、非建築・土木分野においては、軟弱地盤でATTコラムが他工法に比べて高い摩擦力を発揮する点を活用いただいた案件も多数見受けられました。

ATTコラム実績例

ATTコラムがどの地域に適するか?青森県・福島県を例にご説明します。赤丸で示した範囲は、特に適用が有効と考えられる地区であり、支持層が深くなる地域や上層に軟弱地盤を有する地域では、杭長10m程度のATTコラムでも本工法の効果が期待されます。

  • 【青森県】青森市、つがる市、十和田市、八戸市、五所川原市など
  • 【福島県】いわき市、相馬市、郡山市、会津若松市など

青森県

福島県

【RC造3階建ての建築計画における採用事例】

柱状図(ATTコラム設置姿)の通り、ATTコラムの周面摩擦力を有効活用し、当初の支持杭案(GL-21m付近の支持層まで)から杭長を短縮しました。
また、杭径を支持杭(φ700)からATTコラム(φ267.4、φ190.7)へ縮小できたことで、フーチングや地中梁の寸法を最適化しています。 更に、発生残土(産業廃棄物)も支持杭案に比べて40%に抑えられ、基礎全体のコスト削減を実現した事例となりました。

RC3F・柱状図(ATTコラム設置姿)

杭仕様、長期支持力:
Φ267.4-Dw700-Dc1000-12m  970kN/本
Φ190.7-Dw500-Dc700-12m  630kN/本

RC3F・杭割付図

ATTコラムを全て1本打ち/フーチングとして配置することができています。

周辺商品実績(J-DAIA)

杭柱一体工法「J-DAIA」は、東北地区でも採用実績がございます。一般建築をはじめ、生産設備や鉄道など、多岐にわたる分野からお問い合わせをいただいております。
本工法は、EAZETやATTコラムと柱を一体化させる杭頭接合工法です。特に、以下のようなケースで有効な選択肢となります。
・地中梁を設置できない場合(地中障害物、近接物、既存基礎があるなど)
基礎設計の比較検討に、ぜひ下記の関連資料もご参照ください。

ハウスインハウス(イメージ図)

J-DAIA工法の採用例

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