音の正体

音というのは空気の振動(波)です。
その波の圧力の振動回数で音の高低、圧力の大きさで音の大小を表します。

音を表現するには、
  • 1.音の大きさ・・・
    大きい音・小さい音→音圧(圧力)・音圧レベル
  • 2.音の高さ・・・
    高い音・低い音→周波数
で表します。

音の大きさ
・・・音圧「dB(デシベル)」

音の大きさ(音圧)は、大気圧に加わる圧力変化の大きさで、物理単位はN/㎡ですが、桁数が多く扱いにくいため単位にdB(デシベル)を用いて表します。大きい音ほどdB(デシベル)の数値は大きくなります。(例:80dB>60dB)

音の高さ
・・・周波数「Hz(ヘルツ)」

音の高さは、周波数Hz(ヘルツ)を用います。周波数が少ないと低い音に聴こえ、多いと高い音に聴こえます。
音圧変化の波が1秒間に繰り返す回数、単位Hz(ヘルツ)

人の耳に聴こえる範囲は20~20,000Hzといわれますが、騒音問題など実用的には63~4,000Hzの範囲で1,000Hzを基準とした対数尺度を用います。

音と騒音レベル

聴こえの感覚(聴感)は1,000Hzを基準として、高周波域はより大きく聴こえ、低周波域は著しくその感度が悪くなるという特性があります。このような聴感に補正した音の大きさを「騒音レベル」といい、騒音計で測定される音と定義され、単位はdB(A)(デシベルA)を用います。 私たちが音と認識しているのはこの騒音レベルのことを指します。

騒音レベル例

騒音レベル (dB A) 音の大きさの目安 感じ方・影響
140 ジェットエンジンの近く 聴覚機能に異常をきたす
130 (身体的苦痛を感じる限界)
120 飛行機のプロペラエンジンの直前、近くの雷鳴
110 ヘリコプターの近く
100 電車が通るガード下、自動車のクラクション
90 大声、犬の鳴き声、騒々しい工場内 極めてうるさく感じる
80 (聴力障害の限界)ピアノの音
70 掃除機、騒々しい街頭 うるさく感じる
60 普通の会話、チャイム
50 エアコンの室外機、静かな事務所 日常生活で望ましい範囲
40 静かな住宅地、図書館
30 ささやき声、深夜の郊外 静か
20 木の葉のふれあう音

一般的な住宅の日常で発生する音

上記のような音は、伝わり方によって以下のように分けられます。

音の種類 音の性質 対象部位
空気伝搬音(空気音) 窓から侵入した自動車の音や、人の話し声など直接空気を伝わって聴こえてくる音 室外 サッシ
壁(外回り)
衝撃音 重量衝撃音(※1) 上階の歩行音等が衝撃となり床や壁などの固体を伝わって聞こえてくる音 室内 内壁
軽量衝撃音(※2) 2階床
  • (※1)重いものが落下した時に発生する振動を伴った音
  • (※2)軽いものが落下した時などに発生する音

室外に関しては空気伝搬音を主に検討し、室内では空気伝搬音+衝撃音対策を施す必要があります。

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