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ネオマフォームヒストリー

〜旭化成の断熱材の歴史〜

1962
断熱材事業のスタート
1980
フェノールの研究開始 「高性能で燃えにくい発泡系断熱材」の研究開始
1990
海外技術調査
1995
海外技術の導入
1997
業界初・ゼロフロン発泡に成功 未知の技術「ゼロフロン発泡」への挑戦
2000
ネオマフォーム誕生
2001
「省エネ大賞」受賞
2003
「オゾン層・地球温暖化防止大賞」受賞
2005
マテリアルサイクル開始
2009
広域認定取得 全国発明表彰「発明賞」受賞

ネオマフォーム 2000年発売ネオマフォームF 2002年発売ネオマフォームDH 2003年発売ネオマフォームUF 2005年発売ネオマ耐火スパンウォール 2006年発売

1962年〜断熱材事業のスタート

旭化成は、ダウケミカル社とともに合弁会社の旭ダウを設立し、1962年に押出法ポリスチレンフォーム「スタイロフォーム®」という断熱材の販売を開始した。旭化成の断熱材の歴史はここから始まる。

後に、旭化成はダウケミカル社と合弁を解消するが、住宅向けの断熱材に取り組みたいとの思いから新たな断熱材の研究開発を行い、1984年、ポリエチレン系断熱材「サニーライト」を世の中に出す。サニーライトは湿気に強く施工性能の良い優れた断熱材として、木造住宅分野でシェアを拡大させていく。

1980年頃 「高性能で、燃えにくい発泡系断熱材を作りたい!」

しかし、この頃、日本の建材業界には、「スタイロフォーム」を含め、耐火・耐熱性のある硬い断熱材は存在していなかった。

旭化成は、これまで世になかった断熱材を世の中に出すため、「燃えにくい、高性能な、発泡系の断熱材」の研究開発に取りかかる。

1980年 フェノールとの出会い

この頃、三重県鈴鹿の研究所において、フェノールフォームに目をつけて、フェノールフォームの研究が始められる。フェノールフォームとは古くからある樹脂で、他の樹脂に比べて耐熱・耐火性に優れているものである。鈴鹿の研究所にベンチプラントを設置し研究を開始するものの、2年後にこの研究は一時中断となる。

茨城県の建材研究所でも、1980年頃から同様に様々な断熱材料を試して研究開発に取り組んでいた。

燃えない断熱材の開発の初期の試作品。黒曜石を原料に作られた泡ガラス。
十分な断熱性能、生産性が出なかった。

試行錯誤の結果、建材研究所においても、素材として断熱・耐火性に優れたフェノールフォ−ムがベストとの結論に至る。そして、4年前に鈴鹿研究所で行われ、一時中断となっていた研究のノウハウを引き継ぎ、さらに発展させていく。

1990年 海外技術の調査へ

その後、これまでの研究で判明したフェノールフォームをさらに改善するため、全世界のフェノールフォームの調査を開始する。その中から3社に絞り、最も優れていると判断した企業から基礎技術の導入を決定する。

1995年〜 海外技術の導入へ

そして、95年から97年にかけて計4回、延べ約8ヶ月間にわたり、旭化成の技術陣を派遣し、製造研究を行う。

第1回訪問時に作成したフェノール樹脂発泡断熱材の試作品。
凹凸があるなど、品質の安定した製品を生産することが困難であった。

旭化成の研究者と海外メーカーの研究者との会食。(第2回目の訪問時に撮影。)

日本との往復、試作検討の繰り返しにより、安定生産運転技術を確立、数千m²分の試作サンプルを製造して、日本に持ち帰る。

1997年 未知の技術 ノンフロン発泡への挑戦〜

当時、断熱材の発泡技術はフロンガスによるものが主であった。しかし、1990年代半ばから、オゾン層破壊や地球温暖化につながるとしてフロンガスの問題が叫ばれ始めていた。

旭化成では、「ノンフロン発泡にしなければ事業化しない」という方針のもと、フロンを使わないで発泡させる「未知の技術」に向けてさらに研究を重ねる。

そして、ノンフロンで長時間運転可能な製造技術を確立させる。こうして、業界で初めてノンフロン発泡されたフェノールフォーム断熱材を完成させた。

1998年 パイロットプラント建設、試験販売開始〜

1998年、福島県小名浜にパイロットプラントが完成、その年の10月より、寒冷地の北陸と北海道を中心に、開発名称「PF-21」としてフェノールフォームの試験販売を開始した。

そして、1999年茨城県境町に本プラントの建設に着手する。

2000年 ネオマフォーム誕生〜

2000年夏、本プラントが完成する。

商品名を「ネオマフォーム」に決定し、10月よりネオマフォームの本格販売を開始する。

2001年、ネオマフォームは地球環境適合型の高性能断熱材として評価を受けて(財)省エネルギーセンターによる「省エネ大賞」を受賞、また、2003年には「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」も受賞する。

2001年省エネ大賞受賞式。
旭化成建材当時社長鈴木氏。

その後、ネオマフォームの複合品として「ネオマフォームF」(02年)、「ネオマフォームDH」(03年)、「ネオマフォームUF」(05年)、「ネオマ耐火スパンウォール」(06年)と、次々と新製品を出していった。

2005年にはネオマフォームのマテリアルリサイクルによる生産を開始する。

そして、2009年に広域認定を取得し、自治体を超えて広く廃棄物を回収することができるようになった。

また、同年、ネオマフォームは、平成21年度全国発明表彰(主催:社団法人発明協会)において「発明賞」を受賞した。これは、ネオマフォームの、気泡の微細化の構造、気泡壁に孔のない高い独立気泡率の構造、という優れた技術が評価されたものである。

未来のために〜

断熱するって、エコなんだ。チーム・マイナス6%旭化成の断熱材事業部では、断熱材を通して地球環境問題に貢献するため「チームマイナス6%」の活動に参加、「断熱するってエコなんだ」をキャッチフレーズにその思いを伝えている。

また、環境商品を集めた展示会「エコプロダクツ展」にも出展、幅広くネオマフォームの技術を伝えた。

最近では、公立高校の学生に対して「未来は変えられる〜断熱するってエコなんだ」として、地球環境問題と断熱材をテーマにした出張授業を行うなど、様々なレベルで地球環境問題への取り組みを広げようとしている。

2008年3月高校生を対象に地球温暖化問題と断熱材について授業を実施した。