まず熱の伝わり方を知ろう!
熱をコントロールするには熱の仕組みについてまず考える必要があります。 熱の伝わり方には「伝導」・「対流」・「輻射」の3パターンがあります。
熱の伝わる3パターン
「伝導」とは物質のなかを熱が伝わること。固体>液体>気体の順に熱を伝えやすい性質があります。 アツアツの鍋は素手でさわることができませんが、乾いたタオルごしにはさわることができます。 これはタオルに含まれる空気が熱を伝えにくくしているからなのです。
熱くなった鍋を鍋つかみで持てば熱くない。
「対流」とは熱を蓄えた気体や液体が、移動することで熱を他の物質に伝えること。 お風呂に入って熱いのは上の方だけで下はぬるい、という経験はありませんか? これは熱によって膨張し、比重が軽くなった水が上部に集まり、反対に冷たく重い水が下にたまるためにおこる現象です。
沸いたお風呂に入ったら、上だけ熱かった。
「輻射」とは熱が電磁波の形で物体から物体へ直接伝えられる現象。 寒い日にたき火にあたると暖かいのは、たき火の熱エネルギーが直に人体に届くからで、まわりの気温が高くなったからではありません。 その証拠に前に人がきて、たき火の熱があたらなくなると、とたんに寒くなってしまいます。
たき火も前に人がいると途端に寒く感じる。
暖かい空気や液体が上昇するわけ
あらゆる物質は温度が上昇すると膨張しますが、重量は変わらないので比重は軽くなります。
空気は温度が1℃上昇すると、1.0037倍膨張します(ボイル・シャルルの法則)。
相対的に比重が軽くなった気体や液体は上昇していきます。
熱気球は暖めた空気が上昇する力を利用しています。
膨張すると軽くなる。