本Q&Aは、お客様からのお問い合わせの中から特に多いご質問を取り上げています。
本製品をご使用の際は、カタログ等を必ずご一読ください。
また、本Q&Aの記載にご不明な点がございましたら、弊社までお問い合わせください。
・実大実験やFEM解析の結果に基づき求めたフリードーナツによって補強された貫通孔部の構造的性能は、一般財団法人日本建築センターの評定取得により、その妥当性を確認しています。
評定番号はフリードーナツエイトがBCJ評定-ST0265-02(令和4年7月15日付)>、
フリードーナツゼロがBCJ評定-ST0128-06(令和4年10月3日付)>です。
フリードーナツエイト
建築基準法第37条第二号に基づく国土交通大臣認定を取得したBRリング(SN-BR490B)
認定番号MSTL-0504>
フリードーナツゼロ(貫通孔径φ100~Φ390)
FDリング:SM490A(JIS G 3106)
FDスリーブ:STK400(JIS G 3444)
フリードーナツゼロ(貫通孔径φ420~Φ580)
建築基準法第37条第二号に基づく国土交通大臣認定を取得したFDリング(SM-FD490A3)
認定番号MSTL-0579>
形状、施工方法にそれぞれ特長がありますが、設計条件も異なるため、ご使用の際は詳細をカタログ等でご確認ください。
(形状・施工方法の特長)
貫通孔に対する補強効果が違うことから、補強後の有孔部梁耐力が異なります。貫通孔部に生じる応力を上回る有孔部の梁耐力となるよう片側補強と両側補強を使い分けます。
フリードーナツを使用する際は、適用範囲と設置位置条件及び貫通孔位置応力に対する有孔部梁耐力について確認が必要です。これらの検討は、弊社にてサービスで行っていますので、お問い合わせ>ください。
フリードーナツは、ウェブに開孔を施すことによって低下した梁の耐力を100%元に戻す補強ではありません。
しかしながら、貫通孔位置に生じる応力に対して、妥当性を認められた評価式により求めた有孔部梁耐力が上回ることを確認することによって、安全性を確保します。
以下の資料をCADデータ(dxf/dwg/jww)でご提供ください。
弊社にて仮定した梁応力計算モデルに基づき、貫通孔位置に生じる応力を求めています。
なお、計算条件(長期荷重など)の変更が必要な場合は、弊社までご相談ください。
フリードーナツゼロはリング外周と梁のフィレットとの干渉を避けての設置となります。フリードーナツエイトはリング外側に隅肉溶接のスペースを確保するために、リング外径に溶接代を考慮した設置とする必要があります。
主な梁への取付可能範囲一覧表>をご参照ください。
ただし、貫通孔位置に生じる応力によって、上記を満足しても使用できない場合があります。
フリードーナツエイトは30mm、フリードーナツゼロは20mmです。
詳細は取付位置の規定>をご参照ください。
フリードーナツ同士の孔間隔は必要孔間隔一覧表>をご参照ください。また、フリードーナツエイトとフリードーナツゼロを隣り合わせることも可能です。
取付位置の規定>を満足すれば、リング数に制限はありません。
できません。
使用できません。
すべての製品に製品記号とロットNo.を印字しております。
その他に、フリードーナツゼロの大口径(420φ以上)は、製品の表側に「オモテ」と記載があります。この表示が見えるようにリングを梁ウェブに設置してください。
フリードーナツエイトに記載の「S=5」等は、リング外周への隅肉溶接サイズを示します。
構造評定上の制限はありませんが、片側連続補強によって溶接ひずみが想定される場合は、両面にバランスよく配置されることをお勧めします。
±2mmです。
シャコ万等によりリングと梁ウェブを密着させてください。
ただし、ウェブ側の変形が著しく大きい場合、あらかじめ梁の歪みを適切な処理で取り除いてください。
リングと梁の隙間から錆垂れが発生する可能性がありますので、隙間を無くす必要があります。
フリードーナツエイトは、リング内周で隙間を解消することができないので、めっき処理が必要な梁に使用することができません。
フリードーナツゼロは、リング外周の梁ウェブとの隙間、リング内周の梁ウェブとの隙間またはリングとスリーブの隙間に隅肉溶接を施す等により隙間を解消すればめっき処理が必要な梁への使用が可能です。
シャコ万等で固定可能であれば、組立て溶接は不要です。
組立て溶接を行う場合は、リング外周部に行ってください。等間隔で3~4ヶ所、1ヶ所の長さは40mm以上、ショートビードにならないようにご注意ください。
フリードーナツゼロの組立て溶接をリングに設けた溶接専用の孔内に行うことは避けてください。溶接不良の原因となります。
リング角部を梁フランジ側に向けて設置してください。
フリードーナツエイトとフリードーナツゼロは、同じ呼び径の製品でも下孔径が異なるのでご注意ください。
フリードーナツエイトは呼び径と下孔径が同じですが、フリードーナツゼロは製品呼び径よりもやや大きい下孔径となっています。
フリードーナツエイト
製品記号 | 下孔径(mm) |
---|---|
BR100K | (50~)100※ |
BR125K | (75~)125※ |
BR150K | (100~)150※ |
BR175K | (100~)175※ |
BR200K | (150~)200※ |
BR225K | (150~)225※ |
BR250K | (200~)250※ |
BR275K | (200~)275※ |
BR300K | (250~)300※ |
BR350K | (300~)350※ |
BR400K | (350~)400※ |
管理許容差 | ±2mm |
フリードーナツゼロ
製品記号 | 下孔径(mm) |
---|---|
FD100N | 117 |
FD125N | 142 |
FD150N | 168 |
FD175N | 193 |
FD200N | 219 |
FD250N | 270 |
FD300N | 321 |
FD340N | 358 |
FD390N | 409 |
FD420N FD420Ns |
(400~)430※ |
FD500N FD500Ns |
(450~)510※ |
FD580N FD580Ns |
(550~)590※ |
管理許容差 | ±2mm |
※下孔径は( )に記載の範囲で小さくすることができます。
フリードーナツエイトの外周隅肉溶接、フリードーナツゼロのリングに設けた溶接専用の孔への充填溶接は、いずれも目視による外観検査です。
耐火構造の梁に取り付けられたフリードーナツは、そのリングやスリーブに梁のウェブと同様の耐火被覆が必要となります。
なお、開孔部内側の耐火被覆に既製品を使用する場合は、各耐火被覆材メーカーにお問い合わせください。