構造基本用語集
構造資材の製品や工法に関するキーワードの説明を掲載しています。
鉄骨造とは
鉄骨造とは、建物を構成する柱や梁など骨組に鉄骨(鋼材)を使用した構造のことを言います。鉄骨造は、S造と表現されることもあり、Sはスチール(Steel:鋼)の略です。また、比較的工期が短く、耐震性にも優れることから、地震の多い日本で、個人住宅からビル、工場倉庫など幅広く採用されている構造です。
柱脚とは
柱脚とは、柱の脚部(下端部)を示す用語です。
鉄骨造の1階柱脚は、基礎コンクリートと鉄骨の柱を接合する箇所で、地震などで建物に発生した慣性力を基礎に伝達する非常に重要な役割を担います。
鉄骨造の1階柱脚は、種類を大きく3つに分けることができます。
「露出柱脚」
「露出柱脚」ベースパックは、この露出柱脚に分類されます。
露出柱脚は、あらかじめ基礎コンクリートに埋設されたアンカーボルトで、鉄骨柱下端部に取付けたベースプレートをつなぎとめることにより、鉄骨柱と基礎コンクリートを接合します。露出柱脚は、基礎を構築する工事と、鉄骨骨組みを建てる工事を分離することができることから工期が短く、狭い敷地でも工事ができるため広く普及しています。
「根巻き柱脚」
「根巻き柱脚」根巻き柱脚は、鉄骨柱下端部を鉄筋コンクリートで補強した柱脚形式です。鉄骨柱から大きく張り出した鉄筋コンクリートのために、建物用途が限られる傾向があります。
「埋込み柱脚」
「埋込み柱脚」鉄骨柱下端部を基礎コンクリートに埋め込んだ柱脚形式です。工事が複雑になりますが、最も強固な柱脚形式で高層建築に多く採用されます。
鉄骨梁貫通孔補強とは
鉄骨梁貫通孔補強は、鉄骨スリーブと呼ばれることもあります。鉄骨造建物では、限られた空間を有効利用するため、床下(天井裏)の設備(空調、水回り)配管を、鉄骨梁に貫通孔を設けて通します。貫通孔が開いた鉄骨梁は、性能が低下するため、必要に応じて補強が必要になります。従来は、鉄板や鋼管(パイプ)で補強されることが主流でしたが、最近はフリードーナツのような様々な形状の補強方法が提案されています。
ダイアフラムとは
ダイアフラムとは、鉄骨柱と鉄骨梁の接合部において、鉄骨梁に発生した力を受け止めるために、鉄骨柱を補強する鉄板のことです。通常は、鉄骨梁の上端と下端で、鉄骨梁を貫通して水平に取り付けられます。